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文型の教え方
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作者:加納陸人 文章来源:HIDAMARI 点击数 更新时间:2004-8-13 5:50:00 文章录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语 |
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前回は「Vている」の文法的意味に焦点をあてて考えてきました。今回は機能面と文化面について触れていきたいと思います。 Aの「見ているんです」「勉強しています」の文法的意味は、どちらも「習慣・繰り返し」だと考えられます。しかし、機能的意味では、「見ているんです」のほうは母親の不満を表しており、「勉強しています」は先生が周明をほめていることを表しています。機能的意味を考えないと、ここでの母親と先生の発話意図や気持ちが理解できません。 また、Bの「開いています」の文法的意味は、「結果の状態」を表していますが、機能的意味は、吉田が王にかばんが開いていることを知らせる「注意喚起」です。したがって、王は吉田の注意に対して反応する発話が求められているので、「気がつきませんでした。ありがとうございます」と応えているのです。もし、この機能的意味を無視して、文法的意味だけを考えた場合、王は「そうですか」「分かりました」などの事実だけを認める発話になるかもしれません。それでは、2人の会話はかみあわないものとなります。つまり、コミュニケーションにならないのです。 では、次の下線部分の機能的意味について考えてください。(全て高校『日語』からの引用です。) ◆文化的意味 今度は文化的意味について考えてみましょう。次の会話を見てください。 「ついています」の機能的意味は「注意喚起」ですが、どんな相手や場面でも使えるでしょうか。私でしたらよく知っている人であれば使いますが、親しくない人や知らない人だと使いにくい面があります。また、周りに聞こえるような大声を出して注意すると、Bが恥ずかしく思うかもしれないので、言うタイミングや声の大きさにも気をつけるでしょう。一方、Bは「どうも」と感謝をしていますが、これは前述の機能的意味から考えて、必要なことです。 (8)〈レストランで/知人の家に招かれて〉 「入っています」は「苦情」の機能で、ふつうレストランであれば、言ってもさしつかえないでしょう。しかし、知人の家に招かれた時は、せっかく作ってくれたスープですから、面と向かって言える言葉ではありません。 (9)劉 :鈴木さんは、いくらぐらい給料をもらっていますか。 (9)(10)は、相手の「私的領域」に踏み込む内容を聞いています。日本ではこのような質問は避ける傾向にあります。(10)は敬語を使っていますが、具体的な行為・行動を詮索しているので、親しくない人には失礼になる場合があります。 (11)学生:先生、さっきとても上手に中国語を話していましたね。 14号と今号にわたって、「Vている」を例に文型の教え方を見てきました。実際の場面での話し手の発話意図などを理解し、円滑なコミュニケーションを図る能力を身につけさせるためには、文法だけでなく、機能、文化の視点も入れて指導することが必要なのです。
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