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日语童话故事精选:親指姫

作者:来源 文章来源:日语学习网 点击数 更新时间:2015-8-28 11:22:49 文章录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语

昔々、一人ぼっちの女の人が、魔法使いに頼みました。


「私には子供がいません。小さくてもかまわないので、かわいい女の子がほしいのです。」


すると魔法使いは、種を一粒くれました。


女の人が種を撒くと、たちまち芽が出て、つぼみが一つ膨らみました。


「まあ、なんてきれいなんでしょう。」


女の人が思わずキスをすると、つぼみが開きました。


そしてなんと、そのつぼみの中に、小さな女の子が座っていたのです。


「はじめまして。貴方の名前は、親指姫よ。」


女の人は、親指姫を大切に育てました。


親指姫は、お皿の海で泳ぎます。


葉っぱの船を漕ぎながら、きれいな声で歌いました。


夜になると、胡桃の殻のベッドで眠ります。


お布団は、花弁でした。


さて、ある晩のことです。


ヒキガエルのお母さんが、寝ている親指姫を見付けました。


「息子のお嫁さんにちょうどいいわ。ゲロゲロ。」


ヒキガエルのお母さんは親指姫を連れていくと、スイレンの葉っぱに載せました。


「さあ、起きるんだよ。今日からお前は私の息子のお嫁さんだよ。そしてこの沼がお前の家さ。息子を連れてくるから、ここにいるんだよ。ゲロゲロ。」


ヒキガエルのお母さんは、そう言ってどこかへ行ってしまいました。


「ヒキガエルのお嫁さんになるのはいや。ドロの沼も嫌いだわ。」


親指姫は泣き出しました。


「かわいそうに。逃がしてやろうよ。」


近くにいた魚たちが、スイレンの茎を噛み切りました。


「ありがとう。魚さん。」


スイレンの葉っぱは、流れに流れていきます。


親指姫は、飛んでいた蝶蝶を葉っぱに結びつけました。


蝶蝶はヒラヒラ飛んで、葉っぱはどんどん川を下っていきます。


「おや、珍しい虫がいるぞ。」


コガメムシが親指姫を捕まえて、森の奥へ連れて行きましたが、そのままどこかへ行ってしまいました。


森の奥で、親指姫は一人ぼっちで暮らしました。


花の蜜を食べて、草に溜まった露を飲んで、葉っぱに包まって眠ります。


やがて冬が来て、空から雪が降ってきました。


「ああ、なんて寒いのかしら。。」


震えながら歩いていた親指姫は、野鼠の家を見付けました。


「おやおや、寒い中をかわいそうに。さあ、お入り。中はあったかいし、食べ物もたくさんあるよ。」


親指姫は、野鼠と一緒に暮らすことになりました。


さて、野鼠の家のさらに地面の奥には、お金持ちのモグラが住んでいました。


「なんてかわいい人だろう。」


親指姫が気に入ったモグラは、毎日遊びに来ます。


ある日のこと、親指姫は倒れているツバメを見付けました。


やさしい親指姫は、毎日ツバメの世話をしました。


「どうか元気になって、もう一度歌って、ツバメさん。私は、貴方の歌が大好きよ。」


春になると、ツバメはすっかり元気になって、親指姫を誘いました。


「一緒に、南の国へ行きましょう。南の国は、とってもいいところですよ。」


「ありがとう。でも、いけないわ。」


「どうして?」


「だって、私がいなくなったら、お世話になった野鼠のおばあさんが寂しがります。」


「そうですか。では、さようなら。」


ツバメは、親指姫にお礼を言うと、南の国へ飛んで行きました。


夏が来ると、野鼠が言いました。


「よかったわね。お金持ちのモグラさんが、貴方をお嫁にほしいんですって。秋になったら、モグラさんと結婚するんですよ。」


親指姫は、びっくりしました。


モグラと結婚したら、ずっと地面の底で暮らさなければなりません。


モグラは、お日さまも花も大嫌いなのです。


夏の終わりの日、親指姫は野原で言いました。


「さよなら、お日さま。さようなら。お花さんたち。私は地面の底に行って、もう二度と貴方たちに会えません。」


親指姫は悲しくなって、泣き出しました。


その時、空の上から明るい声が聞こえました。


「お迎えにきましたよ。」


あの時のツバメが飛んできたのです。


「さあ、今度こそ一緒に行きましょう。」


「ええ、行きましょう。」


ツバメは親指姫を背中に乗せて、飛んで行きました。


南へ南へ何日も飛んで、着いたのは花の国です。


ツバメは花の上に親指姫を降ろしました。


「ようこそ、かわいい人。」


声に振り替えると、親指姫と同じくらいの男の子が立っていました。


花の国の王子さまです。


「さあ、これをどうぞ。」


王子さまは、親指姫の背中に羽をつけてくれました。


それから親指姫は、花の国の王子と結婚しました。


二人は花から花へと飛び回りながら、幸せに暮らしました。





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