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2005年08月07日の「天声人語」

作者:sumomo01… 文章来源:贯通论坛 点击数 更新时间:2005-8-8 17:16:00 文章录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语

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2005年08月07日(日曜日)付

作家の堀辰雄が4歳か5歳で見た花火の群衆の記憶を「幼年時代」に書いている。ものごころつく前だったのに、花火見物の人波に押されて母の背で泣きじゃくったことは鮮明に覚えていると。年譜によれば明治40年ごろ、東京・隅田川の花火を見たようだ。

作家堀辰雄在他的作品《幼年时代》中描述了他四五岁所看到的看烟花的人群时的记忆。文中写到虽是懂事以前的事情,但还是鲜明地记得母亲被挤在看烟花的人潮里,自己在母亲背上抽泣的情景。根据堀辰雄的年谱,应当是在明治四十年左右,看过东京隅田的烟花。 

隅田川の花火は徳川吉宗の時代にさかのぼる。江戸庶民に人気のあまり雑踏事故が何度か起きた。明治の半ばにも橋の欄干が崩れて数十人が転落死した(小勝郷右『花火-火の芸術』岩波新書)。

说到隅田川的烟花,可以追溯到德川吉宗的时代。在江户时代,非常受百姓欢迎,以致曾多次引起挤踏事故。在明治中期,还有过挤断桥栏杆,数十人坠桥死亡的事故。(小胜乡右《烟花——火的艺术》岩波新书记载) 

今年も全国で大小700もの花火大会が開かれている。どこも資金不足に雑踏対策が重なって、かなりの難事業になりつつある。たとえば千葉県の印旛沼花火大会の場合、毎年30万人を集める行事だったが、今夏は中止された。4年前に兵庫県明石市で起きた事故の教訓で警備費が膨らみ、一方で協賛金が集まらない。

今年,在全国,大大小小将举办七百多场烟花会。每一处都面临着资金不足,难以应对踩踏事故的难题。如千叶县的印旛沼烟花大会,是过去每年都要聚集三十万人参加的盛事,但今年夏天被中止了。原因是鉴于四年前兵库县明石市发生的事故教训,警备费用增大,一时难以凑齐赞助金。

 主催の佐倉市観光協会の斉藤啓光さんは「明石の事故は各地の花火を変えた。どこも警備費を増やし、観客の誘導が綿密になった」と話す。以前なら50人で足りた警備員を昨年は299人雇った。

主办方左舱市市观光协会的齐藤启光先生说:“明石事故,改变了各地的烟花会。各处都增加了警备费用,对游客的疏导也细致了”。以前只要50人就足够,去年却雇佣了299人之多。

 花火での雑踏事故は海外にもある。英国では18世紀、王族の結婚を祝う花火で群衆千人がテムズ川に転げ落ちた。カンボジアでは約10年前、国王誕生日の花火に市民が殺到して死者が出ている。

烟花会出现踩踏事故在国外也有。在英国十八世纪,庆祝王室婚礼的烟花会上,有一千名观众被挤落到泰晤士河中。在柬埔寨,十年前国王的生日烟花会上,市民们蜂涌而来,导致死亡事故。 「地獄絵図さながらの群集雪崩」。明石の惨劇を、神戸地裁の判決はそう表現した。善意の群衆がたちまち他人を押しつぶす暴力装置に変わる。あの怖さを胸に刻みつつ、この夏もどこかで、夜空を彩る一瞬の美を楽しみたいと思う。

“宛如地狱图的群集雪崩”,神户地方法院的裁决书中是这样描述明石惨剧的。善意的人们最后却变成了挤伤他人的暴力装置。那种恐怖的感觉一直铭刻在心中。在这个夏夜,希望在哪里可以欣赏到那照亮夜空的一瞬间的美丽

请指正。

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