だるまの語源・由来
だるまは、サンスクリット語「Bodhi-dharma」の音写「菩提達磨」の略で、「dharma」の原義は「法」を意味する。
菩提達磨(円覚大師、達磨大師とも)が、魏の嵩山(すうざん)にある少林寺で面壁九年を行い、その座禅によって手足が腐ったという伝説から、手足のない玩具(置物)としての「だるま」が作られたといわれる。
日本では、「起き上がり小法師」と呼ばれる、底に重りをつけただるまが愛好され、何度も起き上がるという連想から、江戸中期以降に「七転び八起き」の縁起物として信仰されるようになった。
全体に赤く塗られているだるまが基本的なものであるが、これは菩提達磨の衣を着ていたことに由来し、赤は古くから魔除けの色とされていたことにも通ずる。
願い事ができたときにだるまの片目を墨で塗り、達成したらもう一方の目を塗る風習は、養蚕農家が片目に墨入れをして願掛けをしたら良い繭が出来たという話が商人の間に広まったためといわれる。
また、だるまに目を入れる順序は正式には決まっていないが、左目を塗って祈願し成就したら右目を入れるのが一般的で、選挙の場合は右目から塗り、当選したら左目を入れるのが一般的とされる。