米Hewlett-Packard(HP)が,3種類の無線通信技術(GSM/GPRS,IEEE802.11b,Bluetooth)に対応する携帯情報端末(PDA)「HP iPAQ Pocket PC h6315」を米国時間7月26日に発表した。同端末向け携帯電話/ホットスポット・サービスは,ドイツT-Mobile Internationalの米国法人T-Mobile USAが独占的に提供する。
h6315は,GSM/GPRS方式の通話/通信,IEEE802.11b(Wi-Fi)対応の無線LAN,BluetoothによるPANという3種類の無線通信が利用可能な「業界初のPDA」(HP社)。T-Mobile USA社の携帯電話ネットワークによる通話や高速データ通信が行えるほか,「T-Mobile HotSpot」経由でインターネットにも接続できる。
「優れた電子メールおよびメッセージング機能」(HP社)を備えており,Microsoft Exchange Server 2003と組み合わせて運用すると,無線ネットワークを介した電子メール/添付ファイル送信,スケジュール更新などが可能。
MP3形式の音楽ファイル再生や写真撮影にも対応。テキスト入力用のキーパッドを備え,64Mバイトのデータ保存用メモリーを内蔵する。重さは6オンス(約170g)。
h6315は,今夏終わりごろ利用可能とする。米国における予想小売価格は499.99ドル。T-Mobile USA社のサービス加入権が付属する。
またHP社は同日,新PDA製品系列「HP iPAQ hx4700」「HP iPAQ rx3000」についても明らかにした。
hx4700製品系列は,4インチ型のVGA(640×480ピクセル)画面を備え,「PowerPointなどによるプレゼンテーションを,編集し直さずそのまま表示できる」(HP社)。米CREDANT Technologiesの協力により開発したセキュリティ・ソフトウエア「HP ProtectTools」を搭載しており,暗号化や認証技術を使ってデータを保護できる。Wi-FiおよびBluetoothにも対応している。
一方rx3000は,メディア再生機能が特徴で,HP社は「Mobile Media Companion」と呼ぶ。パソコンやネットワーク上のオーディオ/ビデオ・コンテンツをストリーミング再生することができる。同製品系列の「iPAQ rx3715」は,2004年終わりごろ利用可能とする。
米メディアの報道(CNET News.com)によると,HP社は「HP iPAQ rz1700」製品系列の市場投入も計画しているという。今秋より利用可能とし,価格は279ドルから。 |